世界需要をどう取り込む どう取り込む 変わる金型の世界地図
国際金型協会(ISTMA)の統計によると、2008年以降の10年近くで金型生産額は約3割増加した。新興国の経済発展に伴う消費財の需要増や、自動車の生産台数の増加などを背景に金型需要が拡大したからだ。ただ、かつて日本が金型大国と言われた時とは世界が全く異なる。09年に中国が日本を追い越し世界一となり、今や世界中に金型を供給する。輸入国だったアジア諸国やメキシコが金型の生産を増やし始めている。金型は経済発展が続く限り、効率的な量産のツールとして成長していくだろう。ただ、ユーザーのグローバル調達、コロナによる供給網の見直しなどによって、生産国や需要地など金型の世界地図は大きく変化している。ISTMAの統計などを参考に、金型主要地域の動向をまとめた。